小型モーター

この小型モーターという分類では定義しにくいものですが,主に直流(DC)を使ったいわゆる模型や自動車の補助に使うモーターなどでよく使われるもので出力が 3W から 100W のものとします. ステッピングモーターには「定格回転速度」という考え方がないので,出力(W)を表示出来ませんので,前述の定義からすると小型モーターに含めてよいかという問題がありますが,便宜的に含めています.

モーターにはたくさんの種類がありますが,小型モーターの一部を説明します. まず通常のブラシモーターではなく,ブラシと整流子のないブラシレスDCモーターがあります. ブラシモーターに比べて電磁ノイズや寿命が有利でかつ,高効率で設計の自由度が高いなど多くの特徴を備えています. また,鉄心のないコアレスモーターという分類やパルス信号で動作するステッピングモーター,交流で使うインダクションモーター,周波数同期型のシンクロナスモーターという種類があります.

さらにサーボモーターというサーボアンプ(ドライバ)とモーター・エンコーダがセットになった位置・速度・回転力を制御できるモーターがあります.もともとDCサーボモーターから始まっていますが,技術の進歩により,今はACサーボモーターが主流となっています. 同様な特徴を持つステッピングモーターとの使い分けとしては,

を考えます. 小型モーターを選定する際にも以下のようなことを考える必要があります.

モーター用途分類

以下の区分は利用する側の視点にたって作成されています. コアレスでかつブラシレスなど複数の種類を併せ持つモータもあります.

要求 モーターの種類
DCブラシ DCコアレス DCブラシレス ステッピング インダクション シンクロナス
長寿命のモーター
高速回転のモーター
低速回転のモーター
高効率のモーター
低コストのモーター
防爆型のモーター
位置決め制御用モーター
回路無しで制御
機械的雑音の少ないモーター
電気的雑音の少ないモーター
大トルクのモーター
大きさの小さいモーター

種類別小型モーター

基本,超小型や中型以上のモーターは含めないでいるつもりですが,同じページに掲載がある場合は載せていますのでご注意ください.間違いやリンク切れなどがあれば下のフォームからご連絡いただけますと幸いです.

DCコアレスモーター

モーターの回転子(ロータ―)は一般に鉄心にコイルを多数回巻いたものをイメージしますが,鉄心をなくしたものがコアレスモータ―です. 鉄心がないのでアイアンレスモーター,無鉄心モーターともいわれます. 銅線だけで籠型に形成したロータ(コイル)が内側に置いた円筒形状の永久磁石の周りを回る構造となっているのが特徴です. 小型の鉄心型モーターの出力効率は良くてもせいぜい75~80%なのに対して,コアレスモータ―だと 95% にも及びます.

DCコアレスモーターのメリット

  • 銅線籠型状ロータが軽いので慣性モーメントが小さく,クイックレスポンスが可能.(サーボモーターに向いている)
  • コイルのインダクタンスが低く,ブラシ間の火花が小さい.(長寿命)
  • 鉄心があると過電流が発生しモーターの効率が低下するが,鉄心がないので出力効率が高い.(省エネ)

DCコアレスモーターのメーカー一覧

ブラシレスモーター

DCモーターからブラシ,整流子などの機械的な接触部を取り除き電子的な整流回路を備えたモーターがブラシレスモーターです. ACモーターには元々ブラシや整流子を必要としないのでACモーターは基本的にブラシレスとなります.

ブラシレスモーターのメリット

  • 機械的な騒音だけでなく,電気的なノイズも発生しません.
  • ブラシによる摩耗がなく,高速回転・長寿命です.
  • 負荷が変化しても安定した速度制御が行えます.

ブラシレスモーターのデメリット

  • 整流子がないため,専用の駆動回路が必要です.

ブラシレスモーターのメーカー一覧

ステッピングモーター

ステッピングモーターはパルスモーターとも呼ばれるようにパルス信号によって回転します. 入力パルスの数に比例して回転角度が変化し,また入力パルスの周波数に比例して回転速度が変化するため,フィードバックすることなくモーターの動作を制御することが出来ます. このような動作をオープンループ制御と呼び,簡単な位置決め制御によく使われます.

ステッピングモーターのメリット

  • 小型で高トルクを発生できるので加速性・応答性に優れており,頻繁な起動や停止が必要な用途に向いています.
  • 停止位置を自己保持可能です.
  • 取り付け角寸法が同等のサーボモーターに比べより大慣性負荷を駆動可能です.

ステッピングモーターのメーカー一覧

小型モーター参考ページ・参考文献